日本の離婚率は約35%前後、いわば3組に1組の夫婦が離婚していますが、これに伴って社会問題化しているのがシングルマザーの貧困化です。ただでさえ小さな子どもを育てながらフルタイムで働くのが難しいのに、結婚・出産を機に退職して専業主婦になっていた状態から社会復帰するとなれば、精神的にも大きな負担を抱えてしまいます。本来であれば、慰謝料や養育費の支払いを受けながら子育てするはずですが、これらが約束通りに支払われず、シングルマザーひとりの経済力で子どもと自分の生活を賄わなくてはならないケースも少なくありません。しかし、十分な経済力を持っていることのほうが少ないので、貧困に悩むシングルマザーは数多く存在しています。
慰謝料や養育費は元パートナーが経済的責任を果たすためのものですが、母子家庭への養育費の支払いについて、4人に3人が未払いとなっているとも言われています。シングルマザー本人がどうこう言っても支払われないのですから、本来得られるはずの慰謝料や養育費を回収するには法的手段をとるしかありません。そのときに真っ先に思い浮かべるのが、弁護士を雇い裁判を行う方法かもしれませんが、それは一見効果的な方法のようでいても、実際にはそれほど有効ではないことが多いです。弁護士費用や裁判費用は高額であり、回収可能な金額を大幅に上回ることがあります。また、裁判は時間と労力を要し、ストレスも伴います。更に、思惑通りに裁判に勝ったとしても元パートナーが判決に従って支払いを行うとは限りませんし、支払わない相手の財産を差し押さえようにも改めて法的手続きが必要となります。そもそも、相手に財産がなければ、裁判に勝ってもどうしようもありません。無い袖は振れない、がまかり通ってしまいます。
より実践的な解決策となるのが、行政書士を介した内容証明郵便の送付です。内容証明郵便はその名の通り、相手に送られた内容を証明する公的な文書であり、相手に債務の存在を認識させることができます。もしも、元パートナーが内容証明郵便を無視すれば、その事実を後々の法的な措置をとるための証拠となります。行政書士は“街の法律家”という呼び方があるよう身近な存在であり、初めての方も気軽に相談できるほか、かかるコストもだいぶ安く抑えられますので、元パートナーの慰謝料・養育費の不払いにお悩みであれば、この機会に行政書士を頼ってみてはいかがでしょうか。